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小さい頃から子供に英会話をさせて本当に効果はあるの?
と、疑問に感じていませんか?
実は、この記事で紹介する『子供の英会話に効果はあるのか?』を読むことで、その真相が明らかになります。
なぜなら、現役の英会話講師が実例を挙げて、子供の英会話に効果が出ない事実とその理由について紹介するからです。
この記事では、子供の英会話の効果に関する結果について明らかにするとともに、子供の英会話に効果のある方法についても紹介します。
記事を読み終えると、子供の英会話学習にどのように取り組めば良いかハッキリします。
*今回の記事はあくまで個人の意見です。すべての英会話教室やその講師に該当するわけではありません。
今回の効果測定の前提
今回は子供の英会話の効果として『週1回の英会話教室の効果』をピックアップします。
ピックアップの理由は、オンライン英会話が流行っているとはいえ、まだまだ子供の英会話学習の主流は通学タイプの英会話教室だからです。
特に、幼児から小学校低学年にかけては圧倒的に英会話教室が人気です。
また、英会話教室への通学頻度も、週に2回や3回もという家庭はほとんどなく、利用回数は週1回が一般的。
効果を測定する2つの理由
お金
子供の英会話の学習にはより費用対効果の高い学習方法を取り入れるべきです。
なぜなら、大金持ちでもない限り、教育に費やせるお金は無限ではないからです。
実際に、以下のような統計があります。
- 子供が公立幼稚園に通う家庭の習い事の費用:年額10万円
- 子供が公立小学校に通う家庭の習い事の費用:年額22万円
(詳細は下記表【うち学校外活動費】参照)
出典元http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/kekka/k_detail/__icsFiles/afieldfile/2017/12/22/1399308_1.pdf
子供の英会話教室の費用は年間約10万円であるため、これだけで年間の習い事費用の大部分を占めることになります。
時間
子供の週1回1時間という時間はとても貴重なものです。
なぜなら、英語に限らず他のことでも正しい方法により長い年月をかけて学習すれば、それに応じた技能を習得できるからです。
実際に、親が子供に期待できることは『英語』だけではありません。
子供の習い事はたくさんあり、例えば、以下のものがあります。
|
「他のことに時間を使っていたら、もっともっと違う大きな成果を獲得できた」という可能性は十分あります。
子供の英会話に効果はあるのか?
この章では、現役の英会話講師に『週1回の英会話教室の通学』についてその実態を紹介していただきます。
【現役講師が語る】週1回の英会話教室の通学に効果はない
まず、結論から申し上げると、週に1回1時間程度の英会話ないし英語学習をしただけでは英語がしゃべれるようにはなりません。
なぜなら、我々のような英会話教室の講師陣もほぼ100%で海外留学経験があり、その留学時に英会話の基礎を構築したからです。
実際に、ご自身やお知り合いの経験を聞いて『英会話教室だけで英語がしゃべれるようになった人』はいるでしょうか。
私の知り合いにはそんな人はいません。
英会話教室の4つの問題点
問題点①圧倒的に足らない学習時間
個人差もあると思いますが、英語を習得するのに約3000時間が必要とされます。
仮に、これを週1回(1時間と仮定)の英会話教室だけの学習時間でまかなおうとした場合…
|
つまり、幼少期に英会話教室を始めても、英語が習得できるのは65歳前後の定年を迎えた頃になるわけです。
週1回の英会話の学習時間を表でまとめると以下のとおりです。
【英会話教室での10年間の学習時間(時間=h)】
英会話に通い始めてから | 英会話教室での学習時間 | 3000時間到達まで残り |
1年後 | 48h | 2952h |
2年後 | 96h | 2904h |
3年後 | 144h | 2856h |
4年後 | 192h | 2808h |
5年後 | 240h | 2760h |
6年後 | 288h | 2712h |
7年後 | 336h | 2664h |
8年後 | 384h | 2616h |
9年後 | 432h | 2568h |
10年後 | 480h | 2520h |
全然足らないのがわかりますよね。
仮に週1回の家庭学習を追加した場合
週1回の英会話教室の通学にプラスして、週1回の英語の家庭学習をした場合でも目標の3,000時間到達ははるか向こうにあります。
週1回の家庭学習では全然足らないということです。
つまり、子供に『英語の習得』を目標にするならば、”週あたりに何時間の学習”とかではなく、”日常的に英語に触れる学習”が必要です。
【仮に週1時間の家庭学習を追加した場合(時間=h)】
英会話に通い始めてから | 英会話教室での学習時間 | 週1時間の家庭学習を追加 | 3000時間到達まで残り |
1年後 | 48h | 48h | 2904h |
2年後 | 96h | 96h | 2808h |
3年後 | 144h | 144h | 2712h |
4年後 | 192h | 192h | 2616h |
5年後 | 240h | 240h | 2520h |
6年後 | 288h | 288h | 2424h |
7年後 | 336h | 336h | 2328h |
8年後 | 384h | 384h | 2232h |
9年後 | 432h | 432h | 2136h |
10年後 | 480h | 480h | 2040h |
問題点②:1週間前の学習って定着してる?
1週間前にやった英語学習の内容について何も復習しなかった場合、どうなると思いますか?
当然ですが、100%覚えているわけがないです。
印象に残ったいくつかは覚えているかもしれませんが、全部を覚えているのは不可能。
つまり、子供が英会話教室で学習した内容を家庭に帰ってからも復習しないと英会話が定着するわけがないのです。
しかし、ほとんどの生徒が大した復習もせずにそのまま次回を迎えます。
こうなると、レベルが一向に上がらないので、前回とほぼ同じ内容の授業を繰り返すことになります。
問題点③家庭学習までフォローされてない
子供の英会話教室のほとんが家庭学習のフォローまではしません。悪い言い方をすればほったらかしの状態です。
なぜなら、英会話講師の仕事は、①英語学習カリキュラムの遂行、②簡単な宿題の提供のみだからです。
実際に、子供に毎週提出する宿題も家で20~30分程度で終わるものばかりです。
例えば、家庭ではどんな学習をしたら良いですか?と質問があれば、『宿題だけで十分ですよ。』と回答するのがほとんどです。
本当は、全然十分なわけないのですが…。
問題点④親が『英会話 通学』という事実に満足している
意外かもしれませんが、効果が出ないとわかった上で子供を英会話教室に通わせている親が多いです。
なぜなら、
- 第1の満足:『英語教室に通っている事実』
- 第2の満足:『子供への効果』
という思考構造になっているからです。
実際に、子供の英語の効果については『わかりにくい』ということも相まっています。
たしかに、子供の英語の効果については測定するものがなく、特に幼児から小学校低学年にかけては、英語の授業や英検なども受けないため非常にその効果はわかりにくいです。
子供の英会話の効果:実例を紹介
参考までに私(英会話講師)の生徒の例を紹介します。
結局のところ、『子供の英会話の効果』についての感じ方は人それぞれです。
下記の内容で『効果あり』と感じて英会話教室を続けている家庭もあれば、『効果がない』と言って辞めていく家庭もあります。
ただ1つ言えることは、『英語がストレスなく話せるようになる』までには程遠い位置にいると言えますが、年齢が年齢なのでまだこれからかとでもあります。
小学生(A子ちゃん)の例
●基本情報
|
●具体的な効果
英語に対する恐怖心がなくなったこと。 最初の頃に比べて、
というところでしょうか。 英語の習得状況としては以下のとおりです。
|
意識的な変化はアリ。 大きな効果こそありませんが、意識的な部分には変化がありました。 面談時に親御さんから聞いたことですが、子供が家庭に帰ってから、
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4歳児(B子ちゃん)の例
●基本情報
|
●具体的な効果
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子供の英会話に効果がある方法は?
目標設定
まずは、子供の英会話の学習目標を設定することです。
なぜなら、目標がないのに効果があったかどうかを査定できないからです。
実際に、子供の英会話教室に通って効果があったと感じた人はしっかりと目標設定をした家庭です。
具体的には、以下の効果を感じた人がいます。
幼稚園の年中で、アルファベットがすべて読めるようになりました。 |
幼稚園の年中で、アルファベットが全部書けるようになりました。 |
小学1年生で、先生(英会話講師)の英語でも質問に、的確に『Yes or No』で答えられます。 |
小学4年生で、簡単英文を声に出して発表することができます。 |
やはり、ポイントは『いつまでに』『どの程度を目指す』が必要です。
週1回の英会話に満足しない
週1回の英会話教室だけをやっても英会話の効果はありません。重要なのは家庭学習の時間です。
なぜなら、週1回の英会話だけでは学習時間が足らないからです。
実際に、週1回の英会話教室だけの学習時間は年間で48時間程度。これを5年間やっても240時間にしかなりません。
長く、大きく、明確な目標を1つかかげるのであれば、『英語の学習時間3,000時間をクリア』を10年かけてやってみてはいかがでしょうか。
英会話に通い始めてから | 学習時間(累積) | 英会話教室での学習時間 | 毎日40分の家庭学習 |
1年後 | 291h | 48h | 243h |
2年後 | 582h | 96h | 486h |
3年後 | 874h | 144h | 730h |
4年後 | 1165h | 192h | 973h |
5年後 | 1456h | 240h | 1216h |
6年後 | 1748h | 288h | 1460h |
7年後 | 2039h | 336h | 1703h |
8年後 | 2330h | 384h | 1946h |
9年後 | 2622h | 432h | 2190h |
10年後 | 2913h | 480h | 2433h |
効果的な家庭学習
子供の英会話教室にプラスして、オンライン英会話や英語教材を取り入れると効果的です。
むしろ、家庭学習をメイン、英会話教室をサブと考えた方が良いです。
英語教材は、子供の
- 年齢
- 性格(何を好むか)
- 英語の習得状況
により選ぶものが変わります。なので、英会話教室の先生と相談して決めることをおすすめします。
オンライン英会話は、インターネットで検索するとたくさん出てきて困惑しますが、こちらの記事を読んで決めても良いかと思います。
できれば、家庭学習のカリキュラムも親と英会話講師で立てた方が良いです。
また、日本のインタナショナルスクールが開催するサマースクールや、海外のサマースクールなどを長期連休の際に挟むと効果的です。
子供の英会話教室の選び方のポイント
最優先は家庭学習の相談
子供の英会話の家庭学習の相談に乗ってくれる英会話教室(英会話講師)を選ぶべき。
なぜなら、先程から言うとおり子供の英会話の効果には『家庭学習』がメインになるからです。
家庭学習でのカリキュラムや注意点までフォローしてくれる英会話教室を探せると良いです。
まずは、お近くの英会話教室の無料体験へ行き、『家庭学習の相談も乗ってもらえるか』を確認しましょう。
ネイティブかどうかは二の次
子供の英会話の講師がネイティブかどうかは大きな問題ではありません。
なぜなら、何をもってしてネイティブかという基準がよくわからないからです。
そんなことよりも、『子供にとって、外国人先生の見た目が怖いかどうか』の方が重要です。
外国人講師が怖くて英会話教室に行けないという幼児はたくさんいます。
まとめ
いかがでしたか?今回の記事では以下について詳しく説明しました。
●子供の英会話の効果って何?:子供の英会話学習に一番オーソドックスな方法の『週1回の英会話教室の効果』をピックアップして紹介します。
●子供の英会話の効果が大切な2つの理由:お金と時間は無限にないため、費用対効果をよく考えて子供の英会話の学習に取り組む必要があります。
●子供の英会話に効果はあるのか?:現役の英会話講師が、週1回の英会話教室の効果、問題点、実例を紹介します。
●子供の英会話に効果がある方法は?:子供の英会話に効果があるやり方を紹介します。ポイントは家庭学習です。
この記事を読んで、子供の英会話の効果には家庭学習が必要だとわかったはずです。
そして、子供の英会話学習を自宅で安価に行う方法として、オンライン英会話を利用することは効果的です。
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家庭学習の英語教材を選ぶ際には、こちらの記事を参考にしてはいかがでしょうか。